Webページ、特にランディングページは、ユーザにアカウント登録や商品の購入といったアクション(コンバージョン)をさせることを目的とします。
どれだけ多くのユーザがコンバージョンするかは、ビジネスへ大きな影響を及ぼします。
しかし、どのようなWebページがより多くのコンバージョンを生み出すのかという問題に答えるのは簡単ではありません。
smartLPはこの課題を解決し、ユーザのコンバージョンを最大化します。
以下では、ページ最適化によりどのようにコンバージョンの最適化を達成するのかを説明します。
概要
まず、あなたはWebページを改善するアイデアをいくつか持っています。それは、ページトップの画像をよりキャッチーなものに変更することかもしれませんし、目立つ部分の謳い文句をインパクトの強いものに変更することかもしれません。
しかし、それらの変更が本当にユーザのコンバージョンを改善するのかはわかりません。
実際に変更を行ったときにユーザのコンバージョンが改善されてはじめて、その変更がよかったとデータが教えてくれます。
改善するアイデア(仮説)を入力することにより、smartLPが自動で変更を配信してコンバージョンを計測します(検証)。
smartLPはこの仮説検証サイクルを強力にサポートします。
ページ最適化の特徴
💡 複数箇所の変更を組み合わせてまとめて最適化
Webページは画像やテキスト、ボタンなど多くの要素を含んでいます。
同時に複数の要素を変更したときの効果が気になるのは自然なことです。
例えば、画像の変更(変更前をA
、変更後をB
とする)とテキストの変更(変更前をa
、変更後をb
とする)を同時に設定した場合、WebページのバリエーションとしてはAa
、Ab
、Ba
、Bb
の4種類が得られます。
smartLPは、実際にこの4種類のページをユーザへ配信します。
そして、統計モデルをもちいて画像とテキストの組み合わせを考慮した上で、それぞれの変更の効果を推定します。
これにより、単純な比較(A
とB
の比較、a
とb
の比較)を2回するのではなく、要素間の相互作用も考慮できます。
そして、バリエーション間の関係を考慮しつつ、もっともコンバージョンの大きい組み合わせ(Aa
、Ab
、Ba
、Bb
のいずれか)を配信することができるようになります。
📈 検証期間を通してコンバージョン数を最大化
もしある変更がコンバージョンを悪化させるようなものだった場合、どうなるでしょう。
その変更を配信しつづけてどのくらいコンバージョンが悪化するか知るよりも、さっさと配信をやめてコンバージョンの悪化を防ぐことをあなたは望んでいるはずです。
smartLPは、バンディットアルゴリズムによりこれを実現します。
ページ最適化の目的は、それぞれの変更の正確な評価ではなく、コンバージョンの最大化です。
それにはバリエーションを検証している期間も含まれます。
現時点で得られているデータをもちいて各バリエーションの配信比率を自動調整し、より有望なものをより多く配信することで、コンバージョンの機会損失を防ぎつつ、効率的な検証を実現します。
🔖 施策単位で検証結果を管理
ページ最適化による仮説検証の結果はあなたの知見そのものです。
smartLPでは、それぞれの変更とそれらの効果を施策というまとまりで管理できます。
つまり、ページ最適化をつづけることで仮説検証の知見をためていくことができます。
また、前述のように、smartLPは変更の組み合わせと配信比率の調整を自動で行うため、それぞれの変更がユーザへ実際に配信される数は異なります。
そのため、単にコンバージョン率だけで比較するのでは検証結果として不十分です。
例えば、バリエーションA
とB
に対して以下の測定結果が得られたとします。
| A | B |
配信回数 | 1,000 | 30,000 |
コンバージョン数 | 50 | 2,400 |
コンバージョン率 | 5% | 8% |
すぐにバリエーションBの方が良さそうだと思うでしょう。
それだけでなく、直感的にA
の5%という数字よりもB
の8%という数字の方がより信頼できると思うのではないでしょうか。
smartLPのレポートでは、このような直感をベイズ推定の手法により統計モデルにもとづく数値として表示します。
これにより、コンバージョン率のみを比較するよりも一歩進んだ知見を得ることが可能です。
A/Bテストとの比較
☑️ A/Bテストで画像の変更(変更前をA、変更後をBとする)とテキストの変更(変更前をa、変更後をbとする)を検証する場合、①AとBの比較のあとにaとbの比較を行うか、②Aa、Ab、Ba、Bbの4つの比較を行うことになります。
①の場合は要素間の相互作用を考慮することができません。②の場合は最適な組み合わせを求めることはできますが、それぞれのバリエーション間の関係(Ba
とBb
は画像が同じであるということ)を考慮できません。
smartLPは統計モデルの力でこれを実現します。これは、バリエーションの数が多いほど威力を発揮します。
☑️ A/Bテストはある程度の検証期間を定めて各バリエーションを配信し、検証期間が終わった時点でそれぞれの変更の良し悪しを評価します。
その場合、コンバージョンを悪化させるような変更が含まれていても、検証期間の間は他の変更と同様に配信し続けられてしまいます。
smartLPは、バンディットアルゴリズムをもちいて配信比率を自動調整し、検証期間を通してコンバージョンを最大化します。
よくある質問
🗨️ 1つの施策を複数のページへ適用することはできますか?
できません。ページ最適化の対象はページおよびパーソナライズドページごとです。
それぞれのページに対して同様の施策を設定することで対応をお願いします。
🗨️ ページ最適化を行っているとき、同じページでも開くたびに別のバリエーションが表示されるのですか?
いいえ。同じブラウザからアクセスする限り同じバリエーションが表示されます。
そのため、Webページの表示が変わってユーザを不安にさせることははありません。
🗨️ 施策のレポートを見ても検証効果の数値が表示されません。
ある程度の測定結果がたまるまで、数値は表示されないことがあります。
これは非常に少ないサンプル数では妥当な計算結果が得られないためです。